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2008年2月のアーカイブ

既存ビジネス破壊の先駆者から何を学ぶ

数日前にはてなの匿名日記に載っていた下記の記事が面白い。
地方の雑誌メディアの終焉が近い件について
http://anond.hatelabo.jp/20080219121753 0
http://anond.hatelabo.jp/20080219133702 1
http://anond.hatelabo.jp/20080219150703 2
http://anond.hatelabo.jp/20080219164145 3
http://anond.hatelabo.jp/20080219182449 4
http://anond.hatelabo.jp/20080220103805 5
続きが読みたいのだけど、しばらく更新されていないところを見ると未完のままになるかもしれないな。残念。
簡単に内容を説明するとリクルートのホットペッパーが地方へ進出するにあたり、タウン誌等の雑誌メディアがどんどん衰退していったことを筆者の見解を交えて書いてあります。詳細な事情と悲哀が混じった文体から見るに、恐らく雑誌メディア側の現場の方なんでしょう。
どうにもならないやり切れなさとパラダイムシフトが起こる様をわかり易く綴っていて引き込まれました。いや引き込まれたのは人事ではないなという思いからかも知れない。
「地方の雑誌メディアの終焉が近い件について」はまさに現在起こっていることですが、リクルートは創業より既存ビジネスを破壊して発展してきたといえます。
創業者である江副氏は当初、大学新聞の求人広告を営業代理していたのですが、新聞という媒体では求人の需給バランスに対応できていませんでした。企業は求める人材にリーチすることが困難で、職を求める学生にとっても情報がないという状況でした。これをマッチングさせようと出版したのが求人広告100%で攻勢された「企業への招待」(後のリクルートブック)です。
このとき生まれた情報格差がある市場に需給をマッチングさせる手段、100%広告から成る情報誌というビジネスモデルは世界的に見ても類のないものでした。リクルートはあらゆる分野でこの手法を使い発展していくことになります。新卒向けの就職情報から、転職市場、女性向け採用情報、アルバイトへ展開し、更に住宅、車、旅行などあらゆる分野へマーケットを拡大させていきました。
こうした情報誌は現在では当たり前になっていますが、よく見ると情報を検索し易いように端々に工夫が行き届いています。職種や地域インデックス別検索などはWebサービスに通ずるものがあります。条件をひと目でわかるようにアイコンを利用したのもリクルートがはじめてだと聞いています。
その辺りの話は以下の書籍を読むといいでしょう。

かもめが翔んだ日
かもめが翔んだ日
posted with amazlet on 08.02.28
江副 浩正
朝日新聞社 (2003/10/30)
売り上げランキング: 115978

リクルートが創出した秀逸なビジネスモデルの影では、前述のホットペッパーによる市場破壊と同様のことがいくつもありました。
「かもめが飛んだ日」にもありますが、リクルートの新規ビジネスは、その多くが新聞広告をターゲットにしていました。当時の新聞広告はメディアとしては有力でしたが、不規則に掲載される特に求人を始めとした情報カテゴリは広告主と消費者のマッチングが充分であったとはいえません。リクルートはマッチングという部分に着目したのです。広告売上が高いカテゴリを情報誌という媒体に集める、この手法で住宅、車、旅行に手を広げていきました。
結果、それまで新聞の広告を取り扱ってきた多くの広告代理店が損害を受けたのは想像に難くありません。中には淘汰されてしまったところもあるでしょう。リクルートの強さは直販営業部隊を全国レベルで設置、更に営業手法を平準化し、ある程度の教育を受ければ即戦力化できるシステムを築いたことです。
新聞広告よりも効果的な商品と狩猟型営業部隊。
この合理的システムの前には旧態然とした既存事業者では太刀打ちすることができませんでした。実際に読売新聞はリクルートの「住宅情報」に対抗して「読売住宅案内」を打ち出してきました。誰の目から見ても大手である読売新聞のほうが優位に見えましたが、結果的にリクルートに軍配が上がることになります。
同じビジネスモデルにも関わらず、多くの面において読売とリクルートの戦略は異なっていました。既存のコネクション頼りの営業と新聞の編集ノウハウをそのまま持ち込む読売新聞。方やコンビニやキオスクなどそれまでの出版ルートとは別の流通網を開拓し、情報検索に特化した編集を行うリクルート。
当初、優勢と思われた「読売住宅案内」は廃刊を余儀なくされました。
(当時、新参者だったリクルートはその後、例の事件が起こすわけですが、ここは触れないでおきましょう。)
この過去の状況、既存ビジネスの破壊と新たな市場の創出という部分で現在の広告市場の状況と重なるところがあります。
奇しくも先日、日本の広告費について発表がありました。
MarkeZine:◎電通「日本の広告費」発表、2007年総広告費は7兆円台、ネット広告費は前年比124%の6000億円突破
昨年までは含まれていなかったフリーペーパーの市場規模も算出されていますが、結構な規模を持っています。リクルートの売上がどの程度なのかわかりませんがかなりのインパクトであることは間違いないでしょう。
現在、リクルートは電通、博報堂の出資を受けてマスメディアを意識した動きを見せつつ、WebでのAPI公開、フリーペーパーと縦横無尽に手を広げています。その源泉にあるのが情報のマッチングなのだと思います。
Googleはそれをテクノロジーでやろうとしていますがリクルートは人海戦術で行っています。最近はGoogleの日本法人で営業を増やしているところをみると、日本市場においては強力な営業部隊を持つことが良いのかもしれません。アフィリエイト市場などはリクルートが本腰を入れたら市場が一気にひっくり返るかもしれないなあ。
なんかまとまらない文脈になってしまいましたがリクルートは要チェックということです。

初心忘るべからず

  • 投稿者:
  • 2008年2月12日 7:54 PM
  • 仕事

今から半年程前のある日。突然、ブログのメールフォームから以下のようなメールが届きました。

こんにちは。
XX高等学校に通っています○○と○○と申します。
わたしたちはこの夏休みに職業調べをしています。
現在?クリエーティブ関係の仕事について調べています。
そこで?お返事は???で結構ですので???????したいのですが?よろしいでしょうか?
忙しいところ申し訳ありません。
返事まってます。

このブログのメールフォームから普段はめったにメールが着ません。スパムとは思いませんでしたが「???????」部分が文字化けしている為、先方が何を目的としているのかわかりませんでした。とりあえず、下記のように返信しておきました。

○○様
○○様
ご連絡ありがとうございます。
猪又と申します。
>そこで?お返事は???で結構ですので???????したいのですが?よろしいでしょうか?
いただいたメールですが上記のように文字化けしていて肝心の内容が
分りません。メールでのアンケートかインタビューとお見受けしますが、
いかがでしょうか?
また、返答した内容は課題として学校に提出するのか?
WEBや紙面で公開する予定はあるのか?を事前確認させてもらえないでしょうか?
基本的には喜んで返答させていただきます。
よろしくお願いします。

すると早速、翌日に返信が届いていました。

おはようございます。
お返事ありがとうございます。
「お返事はメールで結構ですのでインタビューさせてもらってもよろしいでしょうか」という内容を送りました。
返答した内容は課題として学校に提出させていただきます。
そして、わたしたちがパワーポイントでまとめ、発表を行うかたちとなります。
WEBや紙面で公開する予定はありません。

前回のメールで「基本的には喜んで返答する」と答えていたものの、あまり誇れる経歴でもないので一瞬躊躇しました。クリエイティブ関係のブログなら、私のブログよりもアクセスを集めている立派なサイトがあるし、彼らにとってもそちらの方にインタビューした方が有意義なのではないか?
でも、きっと彼らは、そんなに目立たない私のブログを一生懸命検索して、内容を読んでくれてインタビューをしてみようと決心してくれたと思うのです。これも何かの縁だし、私自身の言葉でしっかり答えておこうと思い直しました。
で、返答した内容が以下です。

○○様
○○様
アンケートに返答いたします。
①現在のお仕事内容、1日のスケジュールを教えてください。
ネットの広告プロモーションに関しての企画、コンテンツ製作
システム開発、サーバーホスティングを行っています。
スケジュールは日によってまちまちなのである一日ということで
お願いします。
9:30 出社 メール、スケジュールチェック
    ニュースサイト、ブログ、新聞での情報収集
10:00 営業戦略会議
12:00 商品開発ミーティング
13:30 顧客と昼食
14:30 移動
15:00 アニメプロダクションと打ち合わせ
17:30 移動
18:00 広告代理店打ち合わせ
20:00 移動
20:30 会社へ戻る。書類処理
21:30 企画書作成
23:00 終業
24:00 帰宅
②今の職業に就こうと決めた時期はいつですか?
20代後半
③なぜこの職業に就こうと思ったのですか?
それ以前はワインメーカーに勤めていましたが完成品を売るより
物を作る仕事がしたいと思っていました。
そんな時にインターネットでの動画配信を業務としている会社が
あることを知り調べてみて衝撃を受けました。元々、インターネットには
大きな可能性をかんじていましたので、この仕事にかけてみようと思い、
縁があって転職をしました。2000年のことです。
④高校を卒業してから今の職業に就くまでの経緯を教えてください。
浪人   1年間
大学入学
大学卒業 4年間
食品メーカー入社 営業、コンビニ弁当の企画開発 4年間
ワインメーカー入社 営業 カルフォルニアワインの販売 2年間
インターネット動画配信会社入社 営業、商品企画 7年間現在在職中
⑤必要な免許、あると有利な資格などはありますか?
新しい業界なので特に必要な資格はないです。
技術者であればFlash製作技術、デザインなどができると優位と思います。
⑥この仕事をしていてよかったと感じること、やりがいを教えてください。
インターネットという新しいメディアが世の中を変えていっていることを間近に見れることです。
私がこの業界に入った7年前はネットで動画を見る人は殆んどいませんでした
がGyaOやYouTubeでいつでも好きなときに好きな動画を見ることができるようになりました。また、TVCMとは違った広告表現をインターネットで行うこともできるようになっています。最近では携帯電話で動画を見ることも徐々に浸透しています。
そういった事象が世の中の仕組みを大きく変えつつあること、そしてそれに自分が関わっていることがこの上ない「やりがい」です。

⑦この職業で、今、課題となっていることを教えてください。

いかに必要とする人に必要な情報をうまく伝えるか?TVCMや街頭広告は見たくなくても目に入ってきます。インターネットの広告は検索した項目にあわせて必要な情報を広告として表示したり、年齢、性別にあわせて動画CMを表示するといったことが可能ですが、完全ではありません。
より精度を上げることと広告主や利用者共に有益となるような手法や技術を試行錯誤しています。
⑧高校生の今、進路を決めるうえで身につけておくべきこと、アドバイスをお願いします。
高校生のときに職業について自分が何かを考えていたかといえば、全く考えていませんでした。こんな私が言うのもおこがましいですが、なるべく社会に触れる機会を増やすことは意識したほうが良いと思います。アルバイトやボランティア等、いろいろなやり方があると思います。大人と話す機会を増やすことで視野や了見が広がり選択肢も増えていくのではないでしょうか?そういった意味ではこのアンケートも非常に素晴らしいことだと思います。
それと勉強は一生懸命しておきましょう。物理や数学などは役に立たないなど言われますが
クリエイティブを志すのであればいろいろな知識は必要になりますし、決して無駄にはなりません。想像力の源になります。もちろん遊びも同様です。いい仕事をする人は趣味も多彩です。
アンケートは以上です。私自身は回り道をしているので皆さんが進路を考える上での参考にはあまりならないかも知れませんがお役立ていただけると幸いです。有意義な高校生活を送ってください。

たまたまメールを検索していたら、このやり取りを見つけてブログに取り上げてみようと思いました。半年経った今の今まで、こうしたやり取りを下こそすら忘れていたのですが、なんと言うか自分の初心や信条が返答に入っていて身につまされる思いを感じました。
これ、彼らに対しての返答でもありますが、半分以上は自分に対してのものです。何かいいものを見つけたような、少し得した気分になりました。

テレビとインターネットの関係を変えるのはWiiなのかもしれない

昨年から、Wiiインターネットチャンネルの可能性について到る所で話をしてきましたが、どうも反応が良くないんですよね。「ふ~ん。」という感じで流されてしまっているような気が。
どうしてだろうと考えてみたのですが、私の説明がWiiに寄り過ぎていたと思います。まだまだ普及段階にあるWiiを「すごい、すごい」と言ったところで、「まあ今売れているしね」くらいにしか捉えてもらえないようで。
そう考えると私が重要視しているのはWiiそのものだけではなく、テレビにインターネットが接続されたときに何が起こるのか?ということであることに気づきました。今回はそちらの視点からお話したいと思います。
つい先日のニュースで松下電器がGoogleとネット対応TVを開発するというニュースが話題になりました。
NIKKEI NET(日経ネット):主要ニュース-各分野の重要ニュースを掲載
これ以前に、家電メーカーが集まってアクトビラというTV向けインターネットサービスを開設しています。まだ普及台数は多くはないですが2011年に7000万台普及させると息巻いています。そして光回線最大手のNTT東西もオンデマンドTVという映像配信サービスを既に手がけており、2010年までに400万世帯への配信契約を目標としています。PC向けの動画配信では既に認知度の高いGyaOもTV向けの配信事業を始めています。オンデマンドTV、GyaOはともにSTB(セットトップボックス)を設置してインターネット経由での配信形式です。
このように各社はインターネットを経由してTVにコンテンツを配信することを画策しています。TV局としては地上波放送がほぼ独占していたTV画面上の可処分時間を奪われるわけですから、ちょっと前に言われた「放送と通信の融合」どころか完全に競合する立ち位置になります。
この手の話は各メディアでも取り上げられていますが、たいてい話の中心にあるのはTV局と家電メーカー、通信事業者の状況や思惑になります。ですが考えてみるとTV画面の可処分時間をかなり以前からTVと奪い合ってきたカテゴリーが一つあります。ゲーム端末です。
任天堂の岩田社長もはっきりTV(局)と競合という言葉をどこかで述べていたと思いますが、ゲームは昔からTVと競合関係にありました。ファミコン時代には家族が集まるTV画面の前で皆でわいわい言いながらゲームを楽しむ、そんな場面が多くの家庭であったことと思います。
しかし、TVの普及台数が増えるにつれて個人用やゲーム専用のTVが家庭に増えたことでお茶の間からはゲームの姿が消えていきました。ゲームの進化もパーソナルゲームという方向性に進んでいき「家族で楽しむ」といった場面は大きく減少しました。この傾向はコアユーザーを増やしゲームボーイ等の携帯ゲーム端末へと市場を広げました。パーソナル化が端末の普及台数、利用時間を増加させ、ゲーム業界は大きく成長を遂げることになります。同時に家庭用ゲーム端末とTVの競合関係は薄れていきました。
しかし、2000年代に入り、インターネットが普及すると家庭用ゲーム端末の利用時間が減少していきます。ゲームの進化に陰りが見えてきたことなど複数の要因はありますが、その中でもインターネットという強力なパーソナルメディアの登場は市場減少に少なからず影響を与えていると思います。
DS、Wiiの登場までしばらくの間ゲーム市場は衰退期に入ることを余儀なくされました。
そして現在。任天堂が打ち出した新たな戦略、家族層へのターゲット回帰により、お茶の間へゲームが帰ってきました。再び、地上波の競合としてお茶の間の画面を狙っていることは先に述べた岩田社長の言葉やWiiのUIが「チャンネル」という形式をとっていることからも、容易に想像できます。
ここで私が注目したいのはWiiインターネットチャンネルです。Wiiインターネットチャンネルの可能性については1年位前から取り上げてきました。
Mind Clip Wiiインターネットチャンネルで起きる革命
Mind Clip Wiiインターネットチャンネルの動きが激しくなってきた
Mind Clip 徐々に広がっていくWiiのネット戦略
これらのエントリーを読み返してみると「Wiiでインターネットサービスができるよ」ということしか言えていないのですが、本当に語りたかったのはTVがインターネットにつながることで何が起きるのか?」なんですよね。舌足らずですみませんでした。
まず、注目したいのはWiiのインターネット接続率。
MMITaj000025012008_2_0_aa.jpg

PS3のネット接続率が急落・普及期の証か、キラーアプリの欠如か ビジネス-最新ニュース:IT-PLUS
発売当初より、Wiiの接続率の高さは注目されてきましたが、普及が進んだ現在でも50%以上もの接続率があります。PS3も同様の接続率がありますが国内普及台数が500万台を超えたWiiで計算すると250万台がネットに接続されていることになり圧倒的多数です。ちなみに任天堂自身は40%の接続率と決算説明会で発表していますがそれでも200万台です。かつてインターネットにTVを繋ぐ様々な試みがなされてきましたが、ここまでの接続率は例がありません。そして、下記のような施策もなされている状況を見ると益々、接続率は増えていくことと思われます。
任天堂とNTT東西が協業 – 光加入者増とWiiのネット接続率向上へ | ネット | マイコミジャーナル
家電業界にいた方に軽く聞く機会があったのですが、この接続台数は驚異的だということでした。アクトビラや松下のYouTubeとの提携等コンテンツ配信ビジネスを家電メーカー、通信事業者が画策していることは先に述べましたが、端末の普及、接続率が大きな壁となっています。任天堂は既に先行してこの二つを所有していることになります。
Wiiのネット接続率の高さの要因はどこにあるのでしょうか?
上記でも引用したこの記事によると必ずしもWebサイトを巡回するためではないでしょう。
MMITaj000025012008_3_0_aa.jpg

やはり本体端末のアップデートで繋げていることが一番の理由のようです。ものめずらしさでインターネットチャンネルでいくつかのサイトを見ることはあっても、TV画面で見にくいインターフェイスでWebサイトを日々、巡回していくことはあまりないように思います。お天気チャンネルなどの利用比率が高いのもちょっと疑問です。たまたまWiiを立ち上げたときに目についただけで日々、Wiiで天気情報を取得している人ってそんなに居ないのではないでしょうか。
インターネットチャンネルに注目していると言いつつ否定的なことを述べていますが現実的にはこんなところでしょう。にも関わらず、なぜインターネットチャンネルに注目するのか?
それはゲームソフトのダウンロード購入数が高いことに関係があります。上記の図でもゲームのダウンロード購入は端末のアップデートに次いで高い比率となっています。
実際にWiiでは1年余りで35億円以上の売上となっているようです。
Wii バーチャルコンソールは累計780万ダウンロード、35億円 – Engadget Japanese
780万ダウンロードという数字は昨年の秋ですから、当時のWiiの世界普及台数は1500万台前後であったと思います。当時もネット接続率が50%前後だったとして、計算上はひとり1回はダウンロードでゲームを購入している計算になります。(当然ひとりで複数タイトルを買っている人もいるでしょうが。)
こうしたことからもユーザーはネットで流通されたコンテンツをすんなり受け入れていることがわかります。現在はタイトルもまだまだ少ないですが、コンテンツが増えれば能動的に検索をしてタイトルを探していくことになるでしょう。新作タイトルもダウンロードで流通することが当たり前になるかもしれません。
つまり、TV画面で楽しむことができるコンテンツであれば有料でもニーズがあるということです。
私はWiiインターネットチャンネルでWebサイトを巡回しないと言いましたが逆を返せば、TV画面に最適化されたUIでコンテンツ提供をすればユーザーは能動的に視聴するのではないでしょうか?
その場合、Webサイトが最適化されるだけではあまり意味がありません。お天気チャンネルと同様にPCで調べたほうが手軽です。TV画面でWiiという特性を上手く生かしたもの。それはゲーム、映像などのコンテンツではないでしょうか?WiiインターネットチャンネルはWebブラウザですがFlashに対応しています。Flashを利用してコンテンツを見せる試みは既になされています。
例えば、つい先日に発表されたikowBrain Speedには衝撃を受けました。Brain Speedについては下記の記事を参照してください。
[N] 「iKnow!」からWii対応英語学習アプリ「BrainSpeed」
私もプレイしてみましたが通常のゲームと変わりなく楽しめるものでした。自分のプレイデータをサーバー上に保存しておくこともでき、他ユーザーと比較できたりするところはネットの特性を上手い使い方だと思います。Flashと既存のWeb技術でかなりのことができることを再認識しました。FlashMediaServerのコミュニケーション機能を使えば対戦ゲームなども実現できるかもしれません。
また、映像においては、“はてな”が行っているRimo.tvが有名です。これはYouTubeを視聴しているに過ぎませんが、考えてみればGyaOなどもSTBの販売に精を出すよりも、Flashに対応してWiiに乗ってしまえば直ぐにでも200万人のユーザーが対象となるわけです。
また、ニコニコ動画のようなコミュニケーションが発生する機能がTV映像で実現することも仕組みさえ作れば今できてしまうのです。
2015年、テレビは「ニコ動」化する?――NRIが示す未来像 (1/2) – ITmedia News
非常に長文になってしまいましたが、まとめると
・TVにインターネットがつながるということは新たなコンテンツの流通経路ができること。
・そしてその流通経路は既にWiiが先行してつくっており、さらに端末の持ち主以外のサードパーティがビジネス展開可能である状態であること。
これが言いたかったのです。久々に長文書いた。ふう。

企業内視聴をどこまで考慮すべきか

フラッシュコンテンツを視聴できない企業が3割・広告主団体が調査 インターネット-最新ニュース:IT-PLUS
週末に出たこの記事、Flashを良く使って製作を行っている私の周りではちょっとした騒ぎになっています。人によって反応はまちまちなのですが、中にはこの発表を快く思わない人も。私としては過敏に反応することでもないと思います。実際に現場で企業内の視聴ができないという問い合わせはわりとあります。この発表をみて、「それくらいあるだろうな」というのが実感でした。
そもそも、企業内の視聴に関してどこまで考慮すべきなんでしょうね。オフィスでの利用シーンが多いWebサービスもたくさんあるでしょうが、この3割の企業だと、Flash以前にフィルタリングされており、見れないサイトの方が多いわけです。この傾向は最近のセキュリティに対する意識をみても促進されていくことでしょう。
このユーザー層ってどこまで拾っていくべきなんでしょうね?
コーポレートサイトなどはこうした企業内からでも少なくとも確認できるようにしておいたほうが良いかもしれません。フルフラッシュで製作している会社もありますが、代替手段を用意しておく必要はあると思います。
ただ、こうした考慮がすべてのWebサイトでなされる必要があるのかというと、そんなことはないのでは?結局、ユーザー層を踏まえてとしか言いようがない。
プラグインの調査もいいですがYahoo!や楽天のコンテンツをどこまでフィルタリングしているか?、どのサイトならOKなのか?、どのサイトがダメなのか?、つまりホワイトリストとブラックリストの調査をしてみて欲しいです。あるいはフィルタリングのポリシーなど。ショッピングなんてもってのほかみたいな会社もあるでしょうし。Flash以前に対象外である場合は結構あるのではないでしょうか?
あと、とあるメーリングリストでSEOに関わる人たちが「それ見たことか」とFlashをdisる方向に議論が流れているのを目にしました。Flashなどはサイトを構成するパーツとしても使うべきではないという極端な意見も目にしましたが、これはいささか行き過ぎかと。
まあ、確かにご指摘のとおりの部分もあり。Flashをメインでやっている人たちって正直、SEOをほぼ無視していますからね。一切気にしないと断言している人も少なからず見かけます。
現状、FlashでSEO対策が打ちづらい環境を見ると致し方ないことかもしれません。
ですがFlashの表現に傾倒するあまり、一見シームレスに動いて使い易そうなサイトでも使いにくくなっている例が多くあります。
例えば、
・再訪問すると必ずオープニングムービーが再生されてしまい、見たいコンテンツに行き着くまで時間を要してしまう。
・バイラルを謳っているのに、パーマリンクがないのでブログ等で引用できない
等々。この辺りは自戒していきたいところです。
とは言っても最近はFlashの良さをうまく使い、JavaScript(所謂ajax)などを補完するような使い方をするサイトも見受けられます。どちらかといえばプログラマー寄りの人がこうした使い方をしているようですね。Flashを擁するAdobeも最近はこうした使い方を推奨していたりします。
人ってどうしても二元論で物事を捉えてしまいますが、要は特性を考えて上手い使い方をすれば良いのではないでしょうか?

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