ホーム > 動画配信
動画配信のアーカイブ
動画配信とEC
- 2010年7月12日 12:35 PM
- 動画配信
最近の動画配信業界に“Vコマース”という言葉が次第に浸透し始めています。
見てわかるとおり“Video Commerce”の略語です。
ECサイトに動画を組み込もうという話は過去の取り組みとしてなかったわけではありませんが、動画配信にかかるインフラコストが費用対効果に見合わないことや、既存のECシステムに動画プラグインを組み合わせしにくい等、積極的には取り組まれてはいませんでした。
しかし、近年になり、インフラコストの低下したことや動画配信プラットフォームの出現により、技術的ハードルも下がってきたことによって、一部注目を集めつつあります。
例えば以下のサイト。
リンク先に飛んでいただくと上記画像のUIが表示されます。動画Playerの下にあるコンテンツを選んでクリックすると再生が開始されます。再生が始まると動画右のスペースに映像の進行に沿って商品リンクが表示されます。
やっていることは極めてシンプルです。このような表現を取り入れると個々の動画コンテンツごとにオーサリング業務が発生してしまい、日々運用していくには難し買ったのですが、動画配信プラットフォームはこのような実装をサポートできる機能がついており、現在ではオーサリングも簡単になっています。
“M&S TV”は米国のBrightcove”を利用しています。“Brightcove”には“M&S TV”で使用されている動画のキューポイントを活用した機能はもちろん、他にも様々なAPIがありECのみならずSNSや企業サイトなどで様々な利用なされ方をしています。
今後の動画配信はこうした動画配信プラットフォームを抜きにしては語れない状況になってきそうです。
※今週の7月16日(金)に今回のエントリーで紹介した“Brightcove”のテクニカルセミナーを実施します。上記で取り上げた“M&S TV”で利用されているキーポイント機能からiPhone、iPadへの動画配信まで管理機能を見ながら学んでいただくことができる内容になっています。お時間があれば是非ご参加ください。
【開発者様向け 無料セミナー】
簡単に使いこなせる!
動画プラットフォーム「Brightcove」テクニカルセミナー
開催日 7月16日(金)15:00~16:20 (受付開始14:45)
会場 東京都渋谷区渋谷3-25-18 渋谷ガーデンフロント13F
動画配信ビジネスの問題点とUstreamの今後
- 2010年4月5日 10:15 AM
- 動画配信
最近のUstreamの盛り上がりはすごいですね。
世界的にはJustin.tvの方がユーザー数やトラフィックが多いのですが、ソフトバンクが出資を表明してから、ここ1ヶ月余りでGoogle Trends上では米国のトラフィックがJsutin.tvを上回っています。
http://bit.ly/9WojxE

米国で支持を伸ばしている理由はよくわかりません。Yahoo!を見出したソフトバンクがUstreamに出資したことを受けて注目が広がったからでしょうか?事情通の方がいたら教えて下さい。
さて、孫さんがTwitter上で5月にはUstreamの日本語化を明言しており、これによって国内でも本格的なビジネス展開が始まることと思われます。ネット上の動画配信でのビジネス化は非常に難しいと言われ続けている昨今、日本国内ではニコニコ動画が黒字に向けて様々な施策を打っていますが、未だ黒字には至りません。なぜ動画配信ビジネスは、こんなにも難しいのか。大きな要因は通常のネットメディアに比べてサーバーコストをはじめとした運営コストが高額であることが上げられます。

上記の図は通常ネットメディアと動画メディアにおける収益構造の概念図です。ユーザーが増えれば設備投資をしていかなければならないのは通常のメディアも同様ですが、それに伴い、広告費等の売上が増加していきます。取り扱うテーマやビジネスモデルによりますが、一定の規模の設備を構築すると設備にかけるコストの増加率は減少していき、やがて損益分岐点をむかえます。その後は拡大に伴い利益も増大していきます。
対して動画メディアはイニシャルのスタートラインから比較的大きなサーバーコストやコンテンツの仕入れコストが発生し、ユーザー数、PV数の増加に伴ない、更に高額の設備投資が必要となります。損益分岐点に至る規模が通常より遥かに高いのです。サイトが賑わえば賑わうほど、コストが増大していき、収益が追いつかないことがこれまでの動画サイトの共通した課題と言えます。高額な運営費を欠けているコンテンツが高く売れるというわけではなく、広告においては膨大なコストに見合うには単価が低く、コンテンツ課金については思うように売れないといった状況でした。国内外の動画サイトの状況を踏まえると、今後の動画専門サイトはある程度の資本規模を伴わなければ参入は厳しいでしょう。
そしてUstreamもご多分には漏れません。前述のとおり、米国ではJsutin.tvがライブ市場においてトップシェアをとっており、ビジネス的にも成功していたわけではありません。ですが、日本においてコアなネットユーザーの支持を徐々に集めていたタイミングで、ソフトバンク出資のニュースですから大きな期待感い抱かずにはいられません。今、経営者の中で圧倒的な支持を集める孫さんが鳴り物入りで発表しただけに尚更でしょう。
ソフトバンク、Ustreamに18億円出資 – ITmedia News
ただ、出資規模からすると当面は安心というわけではありません。マネタイズを急がなければ数年でサイトの運営が立ち行かなくなります。恐らく孫さんからマネタイズの至上命令が国内のUstream担当者に投げられていることでしょう。
まず、日本国内での一般的な知名度は低いため、当初はトラフィックの拡大を目指すことになると思います。そうなるとライブイベントとして目玉となるアーティストのイベント、スポーツ等の中継を仕入れることが早道ですが芸能スポーツ関連のイベント、特にスポーツ中継は複雑な権利構造からコストが発生します。なかにはバーターという話もあるかもしれませんが現状のパワーバランスを考えると少数と思います。また、こういった過去にもあった手法をなぞらえると、上記の高コスト構造から抜け出れないといった状況に陥ります。全くコンテンツの手配をしないというわけにもいかないですが、別の道を模索したいところです。
私はメディアのマネタイズは専門でないので大したアイデアはありませんが、個人的にはライブという時事性の高い特徴を活かすことに可能性を感じます。例えばタイムセール型アフィリエイト広告みたいなものをやってみるのはどうでしょうか?オークションとの連携なども面白いと思います。Yahoo!Japanとは同じグループ内ですしね。この辺はあくまで付け焼刃のアイデアしかありませんが、別に大きな可能性を持っていると思うUstream上の収益化施策があります。
Watershedというライブ配信の有料サービスです。
https://watershed.ustream.tv/
通常、Ustreamは無料でライブ配信を行えますが、回線規模や品質は担保されていません。またライブ配信にはUstreamが掲載する広告を表示しなければなりません。企業が商用で取り扱い場合、これらがハードルになっていましたが、Watershedの登場により、問題が解決されています。機能や価格は下記ブログに詳しく書かれています。
Ustream.tvの有料サービス「Watershed」を試してみた – おぎろぐはてな
ざっと見た感じ、金額的にはストリーミング事業者が用意する回線コストと比較して格段に安いというわけではありません。商用では相場の金額だと思います。しなしながら、カスタマイズの柔軟性やUstreamからのトラフィックを見込めることは魅力です。既に国内事業者がこの機能を使った発表を行っています。
国内初、USTREAM有料配信サービスを4月1日に開始 « eラーニング専門企業 キバンインターナショナル
単純な商用サービスとしてだけでなく、外部事業者をプラグイン提供者として取り込むと良いのではないでしょうか。先述したEC機能やアフィリエイト事業者などとの連携も期待できます。
いろいろ可能性が考えられるWatershedですが、最近の状況を見ていると無料サービスが品質を担保しないとはいえ、映像が落ちるとユーザーからのクレームにつながり、結果的に無料サービスであってもアクセスを捌かなければならないという矛盾が起きています。この辺りも課題となってくると思います。
何にせよ、動画配信市場を盛り上げて行って欲しいですね。
日比谷花壇の社葬ライブ配信
- 2008年8月28日 3:01 PM
- 動画配信
株式会社日比谷花壇 : 日比谷花壇のお葬式サービス「フラワリーフューネラル」 社葬プランのオプションサービスとして『社葬インターネットライブ中継サービス』をスタート : News2u.net
日比谷花壇のお葬式サービスでネットを利用した動画配信サービスを行うようです。
いろいろライブ中継のお仕事をしてきましたが、このニーズは意外と問合せがあったんですよね。このニーズは民間にもあるのでは?
そう思って調べてみたら、お墓参りはあるようです。
日蓮宗 本国寺 ~ライブカメラ~
凄い時代になったものですね。
ECナビのドレミッタが目指す「動画+ポイント」モデル
- 2007年11月2日 1:48 PM
- 動画配信
数日前にECナビが動画サイトをはじめたが、ちょっと注目している。
ポイント付き動画・バラエティ動画の動画ポータルサイト | ドレミッタ [doremitta]
サイトを見るまでは正直、今更という感じだったが、実際に見てみると既存の動画サイトと少し趣が違うようだ。多くの動画サイトは将来性を見込んで立ち上げたは良いが、どう収益化を図るかという点においては不透明である。だが、ドレミッタは明確に収益モデルを確立した上での参入である。これはちょっと面白いと思った次第。
現在とられる動画サイトの収益モデルとしては以下のとおり。(システムのOEM提供などは除く。純粋にサイトでの収益)
・課金モデル(ペイパービュー、サブスクリプション)
・広告モデル(バナー広告、コンテンツ内広告、動画広告、アフィリエイト)
動画サイトといえば投稿型モデルが主流になっているが、どのサイトも収益化には苦労している。ニコニコ動画が最速のスピードで黒字化を目指しているが、他の投稿サイトがアフィリエイトと有料会員を主体とした収益モデルで黒字化することは至難の業だろう。後発であるドレミッタが安易に投稿モデルを採らなかったのは懸命だ。
ではGyaOのようなTV局型広告モデルなのかといえば、これも少し違う。広告モデルには違いないのだが、ECナビの主幹事業であるポイントモデルを踏襲しているのだ。
視聴することによってポイントを取得できる動画が存在する。現状はDVDのPVが5つほどしかないようだが、事業の収益源に副えている以上、今後ポイントつき動画は増やしていくだろう。ドレミッタで狙っていることはコンテンツその物の広告化していくことに他ならない。ナショナルジオグラフィックなどを始めとした高品質なドキュメンタリーを中心にコンテンツを集めているのは、商品説明映像、つまりショッピングチャンネルに近いコンテンツを配信して商品の実売につなげようという意図があると思われる。
実はこのビジネスモデルは目新しいものではない。元々はクリックポイントから派生した手法でFlashで作成されたCM(商品説明、宣伝)を最後まで視聴するとポイントが付与されるというもの。ゲームやアンケートなどでは頭打ちであったがFlashを利用することにより、コンバージョンが大きく伸びることになった。それを専業にしたCMサイトはこの分野の老舗といえる。ネットマイルもムービーマイルという名前でメール会員向けにFlashCMを配信するサービスを1年ほど前から行っている。ECナビもネットマイルに続いてメール会員向けサービスを行っていたと思ったが今回、動画ポータル化をした背景にはどんな思惑があるのだろう?
ポータルとしてならばCMサイトがとっている形態が正にそうであり、この分野でもドレミッタは後発ともいえるが、大きく異なるのは広告以外のコンテンツを交えているところにある。CMサイトはすべてのコンテンツが広告であり、おそらく利用者の多くはポイント取得を目的としている。コンテンツを楽しむという目的で視聴をするユーザーは非常に少数だろう。
だがドレミッタは広告のみならず、コンテンツを楽しみコメントをシェアできるコミュニケーション要素をサイトに取り入れている。仕入れているコンテンツもGyaOが仕入れるような高額なものではなく、さらに内容によってはコンテンツにスポンサードさせてポイント付与することもさらにECナビ、Buzzurlのユーザーを誘引していくことも可能であり、ポータルとして活性化できると思う。この辺のグループシナジーの生かし方は非常に上手い。
動画共有サイトはポイントと相性が良いかもしれないなあ。
企業放送局と無料経済圏
- 2007年10月31日 7:22 PM
- 動画配信
ちょっとばかりご無沙汰をしてしまいました。
思うところあり、一旦このブログをやめて新たに別の場を作ろうかと思っていたのですが、少ないながらも購読いただいている方もいらっしゃるので引続き不定期に更新をしていくことにしました。あらためてよろしくお願いします。
さて、最近、企業チャンネルとか企業放送局といった話題がいくつかありました。
MarkeZine:◎企業向け生放送番組制作サービス「企業チャンネル」提供開始
【MAZDA】MazdaLiveTV | 第40回東京モーターショー
実は私の会社でも同じようなものを仕掛けていたりします。私の会社では動画配信が業務となりますので機能やソリューションの提供がメインとなっていますが、上記の記事はユーザーとのコミュニケーションを重視しています。特にキッズプレートの記事のほうはWOM勉強会でお世話になった河野さんも参加しており、なるほどなあと納得。我々のような動画配信事業者はどちらかというと配信するという昨日に偏りがちになってしまうけど、視聴する人よりに思考していくことをもっと考える必要がありますね。
しかし、それ以上に衝撃を受けたのは二つの発表がともに無料サービスを使ってライブ配信をしていること。特にMazudaLiveTVでUstreamを使っているのは少なからず、動画配信関係者にとっては驚きであったはず。
このレベルで動画配信を行う際に現場スタッフやカメラを用意して回線、サーバーを手配すると少なく見積もっても100万円は下りません。さらに同時視聴者数が増えれば増えるほど回線費用が増大していきます。よっておのずとネットライブを行うのはある程度の規模の企業に限られていたわけです。
しかし、それと同様のことがXactiで撮影した映像をノートPCをつなげてUstreamと接続すればできてしまう。
ずいぶん前から個人レベルでライブ配信ができるサービスが出てきている昨今、いつかはこういう状況もおきることは予想していましたが、思いのほか早かったです。
MazudaLiveTVの例はほんの一部に過ぎず、やはり同時アクセスや品質をコミットした場合、事業者に依頼するという選択肢は残っていくという意見が大半と思います。私も同意見ですが、無料サービス以上の価値を見出せない有料サービスは淘汰されていくことになるでしょう。
そのときに価値となるのは機能や規模もさることながら、ユーザーとのコミュニケーションを設計できる演出部分が大きいのかも知れません。
Red5はLinux足りえるか
- 2007年8月21日 2:02 AM
- 動画配信

「Red5って第二のLinuxなんですか?」
唐突にそんな質問をとある広告代理店の方にされて一瞬返答に詰まったことがある。
「確かにオープンソースだし、その可能性は否定できませんよね」
あまり優秀な返答とは言えない答え方をしてお茶を濁した。このときは本当にどうなるかわからないというのが正直なところだった。むしろ、あまりにも市場が小さいのでそんな大仰なものにはなりそうもないように思えた。
説明が前後してしまったがRed5とは簡単に言うとJavaで書かれたFlash Media Serverのクローン。FMSとほぼ同様の機能を実装している。FMSを利用するには高額なライセンス費が発生するのに対してRed5はオープンソースで提供しており、個人レベルでFMSのコミュニケーション機能やFLVのストリーミング配信を行うことができる。
先の広告代理店の方はオープンソースということ、そして動画配信の需要が増えることを予想して第二のLinuxと言われたのだろう。動画配信にかかわる立場であればこの質問に対してある程度明確な答えを出しても良いところだが、そのときはFMSの機能にそこまでの需要があるとは思っていなかった。
なぜなら世の中の主流となっている動画投稿サイトはYouTubeをはじめとして、9割がたはFLVをダウンロードさせて再生させる擬似ストリーミング形式を採用している。ぱっと思いつく限りストリーミング形式を採用しているのは国内のAskビデオとGoogle Videoくらいだ。
ストリーミングを採用する理由として著作権が発生するコンテンツをローカルにダウンロードさせない為と長尺の動画を効率よく、即時に指定した場所から再生させる必要があるときの二つが挙げられる。
前者の著作権の配慮についてはFLVのストリーミングは十分ではない。コンテンツ保護に必須である(あった)DRM機能が無い。コンテンツプロバイダーは未だDRMを条件としているところが多数である。そういった意味でも現状はコンテンツ配信はWindows Mediaの採用が多い。
そして後者の即時の頭だしを前途とした長尺ものの配信は実はそこまで多くない。最近だとヘアシーダの音声認識などはそれに当たるがレアケースと言える。(音声を認識して即座に指定映像を表示させるにはFMSが必要)
前者、後者ともマイノリティで現状配信されているFLVはほとんどが擬似ストリーミング形式なのである。このことを考えるととても第二のLinux程ではない。さりとて長尺の映像配信や特殊なプロモーションでの需要はあり、ニッチ市場として形成されていくのであろう。
だが最近のUstreamをはじめとしたFLV形式のライブストリーミング配信がブレイクしつつあることを考えて、少し考えが変わり始めた。FMSのストリーミングを採用する理由がもうひとつあった。ライブストリーミングが可能である点だ。
Twitterなどもそうだがリアルタイムコミュニケーションを楽しむユーザーが非常に増えているように思う。動画配信においても少し前まではオンデマンドによる配信の利点のほうが高く、YouTubeなどもオンデマンドで結婚式などの映像を共有できるというコンセプトから始まっている。しかしながら最近ではほぼ、リアルタイムでニュース映像を共有するような使われ方も多くなっている。ニコニコ動画などは正に動画の時間軸を共有する擬似ライブサービスと言えよう。となるとUstreamのようなライブ配信が受け入れられるのも自明の理かも知れない。
前置きが長くなったがそこで問題になってくるのがストリーミングを配信できるサーバー、FMSのライセンスが高額であると言うことである。余程のバックボーンを持ったサイトで無い限りこうしたライブサービスを行うのは難しくなる。
そこで注目されるのはRed5である。オープンソースでフリーとなっているため、ライセンスがかからない、同時セッション制限を気にしなくても済む。といっても動画のライブ配信は同時アクセスが集中するため膨大な回線帯域を確保する必要があり、高額な費用がかかることは変わりないが。
だが、リアルタイムコミュニケーションは動画のみならず、チャットやオブジェクト共有にも使用されていく。そうした機能をRed5が持っており、開発者が自由に使うことで第二のLinuxと呼ばれる可能性があるかもしれない。
参考:Red5のGoogle検索
UEIがUstreamで4周年記念ライブ配信
- 2007年8月8日 11:08 AM
- 動画配信
CMSとモバイルとフィードと四畳半社長: 8月8日 UEI4周年記念パーティと新製品発表をustreamで行います
onosendai.jp by UEI
UEIさんが4周年記念パーティをUstreamでライブ配信するそうだ。しかもサンディエゴからの同時中継。これは面白い試み。Ustreamの利用はどんどん広がっていっているが個人レベルの利用方法にとどまっていた。しかしながらセミナーやイベントでの活用は非常に有用だ。WOM勉強会での利用を見ていても実感している。
それにしても、このレベルのライブ配信が無料でできてしまうとは。例えばこれを業務として請け負うとサーバーやエンコードスタッフの手配を含めると500万円は下らない。回線やサーバーの担保がないとはいえ、これほど簡便に同様のことが無料でできる世の中になっていることを、うちのような動画配信会社はきちんと認識しなければならない。
いくらカメラの性能が挙がってもプロカメラマンは存在するように必ず配信するという担保をしたプロの配信業務はなくならないだろうが、価格破壊は免れない。
ちょっと堅い話になってしまったが個人的にセミナー専用のライブサービスってありなんではないかと思っていたので、今回は非常に注目。どれくらいの人が見に来るのだろう?Ustreamは同時のセッション数もPlayerに表示されるので確認できる筈。
私が考えているのはセミナー向けに無料、あるいは有料で利用できるライブ配信システムを提供して、リアルで行うフォーラムのような広告モデルの仕組み。
セミナーにスポンサードする企業ってそれなりにあるので内容を吟味していけば成り立つのでは?収益化するまで時間はかかるだろうけど。
Ustreamがどこでマネタイズしようとしているのかわからないが、動画サービスというのは金がかかるわりに収益化しにくい。更にFlashVideoによるライブ配信はFlash Media Serverのライセンスが必要。いくつのライブを配信しているかわからないが誰でも自由にライブ配信ができて最近の人気ぶりを見ると膨大なライセンスフィーが発生しているのではないだろうか?あるいはオープンソースのRed5を利用しているのかな?
今のままだと、YouTubeのように大手に売却することになりそうな気がする。何かこういったジレンマを打開するような面白い仕組みを作って欲しいものだ。
動画投稿サイトの運営は益々厳しくなる。
- 2007年7月26日 9:03 PM
- 動画配信
Yahoo!ビデオキャスト、JASRACの音楽利用許諾条件に同意
JASRAC、動画共有サービスの音楽利用許諾条件を公表
なるほど。ほぼ同時期にこのニュースが流れたのは、大手のヤフーが動画投稿サイトへの著作権料を支払ったことに準じて国内事業者に同様の支払いを促すJASRACの明確な意図が見える。国内の投稿サイトの運営が益々厳しくなることは必然だ。以下に利用許諾条件を引用しておく。
動画投稿(共有)サービスにおける利用許諾条件について
1.前提
① ストリーム形式によるサービスであること。
② 管理運営する事業者の責任において、作詞家・作曲家、脚本家、レコード会社、実演家、放送局、
映像製作者その他の権利侵害を防止すること。
③ 上記を実現するための技術的な手段、具体的な対策などを講じていること。
A) 運営者側の責任によるアップロード作品の目視などによる事前チェックもしくは事前と同等のチェック
B) 技術的手段の採用とシステム構築の行程表などの明示
2.契約当事者
管理運営する事業者とし、サイト内の映像作品全ての利用責任を負うこと。
3.許諾の範囲
A ) 映像作品の権利者からの正当な許諾・提供を受けた作品における当協会の管理する音楽著作物の利用。
B ) 個人等の投稿者が制作した映像作品における当協会の管理する音楽著作物の利用。(当面は内国曲に限る。)
4.使用料率
使用料規程第11節インタラクティブ配信1(3)音楽以外の著作物を利用することを目的とした配信②ストリーム形式を適用(音楽2.8%・一般娯楽2.0%)。なお、個人制作の投稿作品の料率については別途定めるものとする。
5.利用曲目報告
利用された全楽曲を、リクエスト回数などとあわせて報告。従って投稿者から楽曲情報を受け付けるなどの楽曲情報の管理体制が必要。
う~ん。やはりこの形式が適用されたか。事実上、以前からあったネット配信における著作権使用料となんら変わらなく、投稿サイトでも逃れられないことを明示したに他ならない。
私は著作権を支払うこと自体は賛成だが、この形式だと殆んどの利用者が音楽の利用を諦めざるを得ず、投稿サイト内で作られる独自の文化をなくしてしまうのが忍びない。せめてカラオケボックスの著作権使用料に近い体系にして欲しかった。
そもそもランダムにアップされてくるコンテンツのすべての音楽素材を目視でチェックしてリクエスト回数を管理するのは人的パワーやコストにおいても負担は少なくない。こうなると事業者は投稿用の素材を自ら用意して、それ以外の素材は使えないという運営ルールを取らざるを得ない。まあ、実のところ、国内の事業者は著作権違反をしているコンテンツを目視ではじいているところが殆んどなので、思ったより影響は少ないかもしれないが。
しかしAmebaVisionとニコニコ動画はもろに当てはまる。今回の発表は、この2サイトがターゲットといっても過言ではないだろう。
更に引用文を赤字にした部分、「ストリーム形式であること」がくせ者。
ストリーム形式、つまりストリーミングはHDDにデータをダウンロードせずに必要な再生箇所のデータのみをメモリーに溜めながら再生する。流出を防ぐ意味でもストリーミングを採用させることはJASRACにとって意味がある。
ちなみに国内の投稿サイトではほとんど擬似ストリーム形式と言われるダウンロード配信である。だったらストリーミング形式に対応させれば良いと思われるかも知れないが、そう簡単ではない。国内の投稿サイトは殆んどすべてFLVファイルを採用している。これのストリーミング配信を行うとなるとAdobeのFlash Media Serverを利用する必要がある。
このFlash Media Serverのライセンスが非常に高額なのだ。ただでさえ実入りが少なく、運営コストが多いといわれている動画配信に更なる負担がかかる。余程の財力がない限りは対応は厳しいだろう。ちなみにGoogleVideoとAsk動画はFlash Media Serverを利用している。
あ、でもYahoo!みんなの動画を見たら擬似ストリーム形式だった。今後、対応していくということだろうか?
まあ、ひとつ言えることは大手しか動画サイトを運営できず、ビジネスとしては成り立ちにくいことが促進されたということだ。
UstreamとPPTの同期ツールって作れないかな?
- 2007年7月24日 4:59 PM
- 動画配信
最近、Ustreamが一部の人たちの間で流行している模様。
過去90日間に書かれた、ustreamを含む日本語のブログ記事
このグラフをブログに貼ろう!
以前のエントリーでも触れたが、私がUstreamを知ったのはSmashmediaの河野さんが主催されるWOM勉強会にて。
そのときは意外に需要があるんだなあと思った程度であったが、インフルエンサーの方々がいろいろと試しているところを見ると、思ったよりも普及が進むかもしれない。以下、最近のUsteam関連記事。
ぼくはまちちゃん!(Hatena) – Ustreamでゲームとかデスクトップの実況中継
ustreamグループ
devlog.holy-grail.jp – Ustream.tvが非常におもしろい件
ustreamer
UStream.tvとtwitterでニコニコ動画ってみた、あとJavaScript→ActionScriptブリッジの更新:TKMR.blog.show
Ustreamをカスタマイズして配信するケースが多い。多画面の同時ライブ中継などは非常に面白い。有志で全国の天気とかの中継やら、いろいろ使いようはありそうだ。
また、Ustreamについているチャット機能が日本語対応していないため、様々なツールとマッシュアップさせているケースも見受けられる。ニコニコ動画風のライブはすごく盛り上がるだろうなあ。
さて、ここで思いついたのはUstreamを使ってPPTのスライドショーと同期が取れないかである。つまりVODで良く使われる手法をそのままライブでやってしまおうということ。
ニコニコ動画風のマッシュアップ例を見るとできそうな気がする。Flashに変換したPPTのスライドショーをあらかじめアップしておいて、ライブ配信しているプレゼンテーションにあわせてスライドを手動で切り替えていく。ライブが終わったら同期タイミングがそのまま再現されたVODコンテンツが出来上がっているのが望ましい。
これ、個人的な勉強会やワークショップなどで、かなりニーズがあると思う。コンテンツとして価値があればスポンサーを付けることもできる。できれば自分でやりたいくらいだけど、思いついたらすぐに作ることができないのが文系の悲しさなんだよね。
これ、誰か作りませんか?少なくとも私は必ず使うので。
動画ビジネス栄枯盛衰
- 2007年7月2日 11:45 AM
- 動画配信
言うまでもないが近頃はYouTube等の動画共有サイトが躍進したこともあり、一般ユーザーがPCから動画を視るという行為がすっかり定着した。この状況は長年、動画配信に携わっていたものからすると非常に喜ばしい。だが一方で課金方式を採る旧来の動画配信サイトは衰退の一途を辿っている。
エー・アイ・アイ、動画配信事業から撤退。AIIを共同運営企業に譲渡
ITmedia News:インデックスHD、「ミランカ」子会社売却
AIIはずいぶん古くから課金による動画配信ビジネスを展開していた。2005年の辺りでは韓流ドラマがブレイクした恩恵で短月で黒字が出たという話は聞いていたのだが、その直後にTV型広告モデルのGyaO、動画共有サイトのYouTubeが登場したことでAIIが流しているコンテンツのほぼすべてが無料で視聴できるようになってしまった。これによって大きな煽りを受けたことは想像に難くない。
ミランカはオープンから1年発っていない新興サイトである。無料のリアルタイム放送などの新しい試みも見受けられるが、基本的には旧来の有料課金形態をとっている。この分野に関心が高いインデックスが運営会社のネオインデックスの売却を決めたのは、無料流通が当たり前となってしまった状況下ではSTBによるVOD事業を含めて、事業として難しいと判断せざるを得なかったのだろう。
思えば動画配信サイトは古くから試行錯誤を繰り返してきた。あまり知られていないがGyaOのような広告モデルを明確に取っていたサイトも過去にはあった。すでにないサイトだがAll Aboutに紹介ページが残っているようだ。
CM付きムービーコンテンツ「PaSaTa」- All About PR
このサイトが開始されたのは確か2001年ごろだったと思う。CMの視聴の有無で有料課金か無料かをユーザーが選択できるようになっていた。しかしながら如何せんタイミングが早すぎた。ADSLも普及期に入り始めたばかりで広告主、コンテンツプロバイダーの理解を得るには環境が整っていなかった。
課金と広告モデルに関して言えば、このほかにも数多のサイトが挑戦しているが、その多くが終了やビジネスモデルの変更を余儀なくされている。
こうした状況を動画共有サイトが一変させたように思えるが、実のところ、こと収益に関して言えば未だ利益を出しているサイトは皆無である。むしろ収益性に関して言えば、既存のモデルよりもきわめて不透明とも言える。
ただ、こうしたサイトがユーザーに支持されるのはコンテンツそのものの魅力もさることながらコミュニケーションが発生する仕組みによるところが大きいことはおぼろげながらわかってきた。コンテンツプロバイダーとしては容認することができないだろうが、現在の状況からするとコンテンツそのものに依存するビジネスモデルは厳しいと言わざるを得ない。ニコニコ動画などコンテンツの改変を前途としたサービスや共有サイト全般に見られるアニメやドラマを編集したマッシュアップコンテンツが大きな視聴数を集めているがこの辺は大きなヒントだろう。
考えてみれば動画共有もWinMXやWinnyで行われていたことをサイト上でサービスしたと言える。また、マッシュアップコンテンツなども以前はFlashアニメとして某掲示板で流通していた。
ある程度スキルを持つものしか楽しめなかった機能を簡単にWebサービスで実現できるようにすることが鍵だとしたら、いっそCPがマッシュアップを前途とした素材提供、共有サイトを用意してしまうこともありなのかもしれない。(諸々の問題がありすぎて実現は難しいだろうが)
動画共有サイトもそろそろ淘汰の時代に入っていく。次世代のサイトも早晩現れる筈だ。次はどのような展開になるのだろうか?
ホーム > 動画配信
- 検索
