ホーム > メディア論

メディア論のアーカイブ

POPのデジタルサイネージ化は新たな広告ビジネスになるか?

Sony Japan|プレスリリース | デジタルサイネージによる広告配信サービス 開始
Sony Japan|デジタルサイネージ
ちょっと古いニュースになってしまいますが、ソニーがデジタルサイネージを事業化しています。
プレスリリースにあるデモムービーを見ると、店内にディスプレイを設置して、そこを媒体化するサービスのようです。
こうした事業はアメリカの方が先行しており、IT潮流の湯川さんがプレミア・リテール・ネットワークという会社について紹介しています。
湯川鶴章のIT潮流 powered by ココログ: 「小売店舗はテレビを超える広告媒体に」-デジタルサイネージ②
恐らく、ソニーの事業はプレミア・リテール・ネットワークと同様、媒体化したディスプレイの広告費を量販店とシェアするモデルと思われます。デジタルサイネージについて、事業を考えているのは、今回のソニーが初めてというわけではありません。家電大手はほとんどが手をつけている分野といっても過言ではないでしょう。下記のサイトを見ると家電のみならず、凸版印刷やJR東日本企画などの会社も名を連ねています。
コンテンツマルチユースのためのデジタルサイネージ事業性検討WG活動報告
参画している会社の取り組みを見ているとJR東日本企画以外はディスプレイやSTBといったハードデバイスの販売を目的にしたものがほとんどで、USのような店内ディスプレイの媒体化に取り組むような事業はあまり見当たりません。ソニーの今回の取り組みはデバイスの販売もさることながら、店舗独自のコンテンツ配信と広告配信サービスを分けて提供しています。この辺りは注目に値します。
しかしながらこの事業におけるハードルは決して低いものではありません。
今まで国内で店内ディスプレイを実施した例はなかったわけではありません。大画面のディスプレイはマツモトキヨシのデジポップTVをはじめ、すかいらーくクループ、マクドナルドなどで展開されていましたが、いずれも撤退、縮小といった状況です。CS放送による運営コストが高額であったり等の要因もあったようですが、一番大きな要因は顧客の購買に至るまでの導線をあまり考慮せずに、大画面のディスプレイを無造作に設置したところにあると思います。
ソニーのプレスリリースを見ると売り場に近いところに訴求できるよう、適切な大きさのディスプレイを複数表示させるようにしています。過去にあった店内にどーんと大画面を用意してメディア展開というよりはPOP(Point of purchase)に近い展開です。ディスプレイの価格が安価になったことが大きいようですね。
導線の部分はディスプレイの物量で改善されているものの、“ミルとくチャンネル”という画一的なチャンネルを全てのディスプレイで配信するのはどうかと思います。販促効果を最大限に発揮するには売り場と広告コンテンツのマッチングが不可欠です。独自にチャンネルを展開するマネージドサービスが望ましいのではないでしょうか?
WikipediaのPOP項目にもあるようにPOP自体の有効性は疑うべくもありません。ここに売り場や顧客の情報をマッチングさせること、更にコンテンツのリッチ化やスケジュール配信といった概念を導入することができたら大きな成果が望めるでしょう。事業としての生産性を考えると、どうしても広告ビジネスを前途とした従来のメディア展開になってしまうのでしょうが。
デジタルサイネージのような事業は広告を集めることやマッチングの仕組み等、ネット業界に非常に向いていると思いますが、あまりこれを謳っている企業って少ないですよね。事業案を考えてみようかな。

企業の決算説明会はニコニコ動画でやるべき

研究の為、WiiがらみのRSSを片っ端から拾っているのだけど、その中からニコニコ動画で「任天堂 08年3月期決算説明会」の模様を配信しているのを見つけました。

これは面白い。
動画配信会社の黎明期はIRがらみの仕事が多かったので、決算説明会は数え切れないほど見てきましたが、正直、面白いと感じたことはほとんどありません。機関投資家を対象とした説明会である以上、面白い必要性はないのですが、興味のない人には退屈この上ないのですよね。
決算説明会をネットでビデオ配信することは今では当たり前のように普及していますが、最後まで視聴する人って限られるのではないでしょうか?
でもニコニコ動画で決算説明会を配信するとその辺も変わってくるかもしれません。
「上方修正キターーーーーー」
「配当よこせ」
といったコメントが飛び交うことになると思います。企業にとっては歓迎できないでしょうけど。
任天堂の説明会は岩田社長のプレゼンが上手いことやWii、DSという魅力的な商品について解説していることもあり、通常のプレゼンテーションに比べて充分面白いのですが、映像を見るとコメントが更にこのプレゼンを面白くしていることが良くわかります。
任天堂のプレゼン動画をどこから取ってきたか知りませんが、有名企業は大体、IRカテゴリで決算説明会や株主総会の模様を流しています。ビールや自動車や有名ベンチャーなどの映像がニコニコ動画にアップされることも多くなるかもしれませんね。

テレビとインターネットの関係を変えるのはWiiなのかもしれない

昨年から、Wiiインターネットチャンネルの可能性について到る所で話をしてきましたが、どうも反応が良くないんですよね。「ふ~ん。」という感じで流されてしまっているような気が。
どうしてだろうと考えてみたのですが、私の説明がWiiに寄り過ぎていたと思います。まだまだ普及段階にあるWiiを「すごい、すごい」と言ったところで、「まあ今売れているしね」くらいにしか捉えてもらえないようで。
そう考えると私が重要視しているのはWiiそのものだけではなく、テレビにインターネットが接続されたときに何が起こるのか?ということであることに気づきました。今回はそちらの視点からお話したいと思います。
つい先日のニュースで松下電器がGoogleとネット対応TVを開発するというニュースが話題になりました。
NIKKEI NET(日経ネット):主要ニュース-各分野の重要ニュースを掲載
これ以前に、家電メーカーが集まってアクトビラというTV向けインターネットサービスを開設しています。まだ普及台数は多くはないですが2011年に7000万台普及させると息巻いています。そして光回線最大手のNTT東西もオンデマンドTVという映像配信サービスを既に手がけており、2010年までに400万世帯への配信契約を目標としています。PC向けの動画配信では既に認知度の高いGyaOもTV向けの配信事業を始めています。オンデマンドTV、GyaOはともにSTB(セットトップボックス)を設置してインターネット経由での配信形式です。
このように各社はインターネットを経由してTVにコンテンツを配信することを画策しています。TV局としては地上波放送がほぼ独占していたTV画面上の可処分時間を奪われるわけですから、ちょっと前に言われた「放送と通信の融合」どころか完全に競合する立ち位置になります。
この手の話は各メディアでも取り上げられていますが、たいてい話の中心にあるのはTV局と家電メーカー、通信事業者の状況や思惑になります。ですが考えてみるとTV画面の可処分時間をかなり以前からTVと奪い合ってきたカテゴリーが一つあります。ゲーム端末です。
任天堂の岩田社長もはっきりTV(局)と競合という言葉をどこかで述べていたと思いますが、ゲームは昔からTVと競合関係にありました。ファミコン時代には家族が集まるTV画面の前で皆でわいわい言いながらゲームを楽しむ、そんな場面が多くの家庭であったことと思います。
しかし、TVの普及台数が増えるにつれて個人用やゲーム専用のTVが家庭に増えたことでお茶の間からはゲームの姿が消えていきました。ゲームの進化もパーソナルゲームという方向性に進んでいき「家族で楽しむ」といった場面は大きく減少しました。この傾向はコアユーザーを増やしゲームボーイ等の携帯ゲーム端末へと市場を広げました。パーソナル化が端末の普及台数、利用時間を増加させ、ゲーム業界は大きく成長を遂げることになります。同時に家庭用ゲーム端末とTVの競合関係は薄れていきました。
しかし、2000年代に入り、インターネットが普及すると家庭用ゲーム端末の利用時間が減少していきます。ゲームの進化に陰りが見えてきたことなど複数の要因はありますが、その中でもインターネットという強力なパーソナルメディアの登場は市場減少に少なからず影響を与えていると思います。
DS、Wiiの登場までしばらくの間ゲーム市場は衰退期に入ることを余儀なくされました。
そして現在。任天堂が打ち出した新たな戦略、家族層へのターゲット回帰により、お茶の間へゲームが帰ってきました。再び、地上波の競合としてお茶の間の画面を狙っていることは先に述べた岩田社長の言葉やWiiのUIが「チャンネル」という形式をとっていることからも、容易に想像できます。
ここで私が注目したいのはWiiインターネットチャンネルです。Wiiインターネットチャンネルの可能性については1年位前から取り上げてきました。
Mind Clip Wiiインターネットチャンネルで起きる革命
Mind Clip Wiiインターネットチャンネルの動きが激しくなってきた
Mind Clip 徐々に広がっていくWiiのネット戦略
これらのエントリーを読み返してみると「Wiiでインターネットサービスができるよ」ということしか言えていないのですが、本当に語りたかったのはTVがインターネットにつながることで何が起きるのか?」なんですよね。舌足らずですみませんでした。
まず、注目したいのはWiiのインターネット接続率。
MMITaj000025012008_2_0_aa.jpg

PS3のネット接続率が急落・普及期の証か、キラーアプリの欠如か ビジネス-最新ニュース:IT-PLUS
発売当初より、Wiiの接続率の高さは注目されてきましたが、普及が進んだ現在でも50%以上もの接続率があります。PS3も同様の接続率がありますが国内普及台数が500万台を超えたWiiで計算すると250万台がネットに接続されていることになり圧倒的多数です。ちなみに任天堂自身は40%の接続率と決算説明会で発表していますがそれでも200万台です。かつてインターネットにTVを繋ぐ様々な試みがなされてきましたが、ここまでの接続率は例がありません。そして、下記のような施策もなされている状況を見ると益々、接続率は増えていくことと思われます。
任天堂とNTT東西が協業 – 光加入者増とWiiのネット接続率向上へ | ネット | マイコミジャーナル
家電業界にいた方に軽く聞く機会があったのですが、この接続台数は驚異的だということでした。アクトビラや松下のYouTubeとの提携等コンテンツ配信ビジネスを家電メーカー、通信事業者が画策していることは先に述べましたが、端末の普及、接続率が大きな壁となっています。任天堂は既に先行してこの二つを所有していることになります。
Wiiのネット接続率の高さの要因はどこにあるのでしょうか?
上記でも引用したこの記事によると必ずしもWebサイトを巡回するためではないでしょう。
MMITaj000025012008_3_0_aa.jpg

やはり本体端末のアップデートで繋げていることが一番の理由のようです。ものめずらしさでインターネットチャンネルでいくつかのサイトを見ることはあっても、TV画面で見にくいインターフェイスでWebサイトを日々、巡回していくことはあまりないように思います。お天気チャンネルなどの利用比率が高いのもちょっと疑問です。たまたまWiiを立ち上げたときに目についただけで日々、Wiiで天気情報を取得している人ってそんなに居ないのではないでしょうか。
インターネットチャンネルに注目していると言いつつ否定的なことを述べていますが現実的にはこんなところでしょう。にも関わらず、なぜインターネットチャンネルに注目するのか?
それはゲームソフトのダウンロード購入数が高いことに関係があります。上記の図でもゲームのダウンロード購入は端末のアップデートに次いで高い比率となっています。
実際にWiiでは1年余りで35億円以上の売上となっているようです。
Wii バーチャルコンソールは累計780万ダウンロード、35億円 – Engadget Japanese
780万ダウンロードという数字は昨年の秋ですから、当時のWiiの世界普及台数は1500万台前後であったと思います。当時もネット接続率が50%前後だったとして、計算上はひとり1回はダウンロードでゲームを購入している計算になります。(当然ひとりで複数タイトルを買っている人もいるでしょうが。)
こうしたことからもユーザーはネットで流通されたコンテンツをすんなり受け入れていることがわかります。現在はタイトルもまだまだ少ないですが、コンテンツが増えれば能動的に検索をしてタイトルを探していくことになるでしょう。新作タイトルもダウンロードで流通することが当たり前になるかもしれません。
つまり、TV画面で楽しむことができるコンテンツであれば有料でもニーズがあるということです。
私はWiiインターネットチャンネルでWebサイトを巡回しないと言いましたが逆を返せば、TV画面に最適化されたUIでコンテンツ提供をすればユーザーは能動的に視聴するのではないでしょうか?
その場合、Webサイトが最適化されるだけではあまり意味がありません。お天気チャンネルと同様にPCで調べたほうが手軽です。TV画面でWiiという特性を上手く生かしたもの。それはゲーム、映像などのコンテンツではないでしょうか?WiiインターネットチャンネルはWebブラウザですがFlashに対応しています。Flashを利用してコンテンツを見せる試みは既になされています。
例えば、つい先日に発表されたikowBrain Speedには衝撃を受けました。Brain Speedについては下記の記事を参照してください。
[N] 「iKnow!」からWii対応英語学習アプリ「BrainSpeed」
私もプレイしてみましたが通常のゲームと変わりなく楽しめるものでした。自分のプレイデータをサーバー上に保存しておくこともでき、他ユーザーと比較できたりするところはネットの特性を上手い使い方だと思います。Flashと既存のWeb技術でかなりのことができることを再認識しました。FlashMediaServerのコミュニケーション機能を使えば対戦ゲームなども実現できるかもしれません。
また、映像においては、“はてな”が行っているRimo.tvが有名です。これはYouTubeを視聴しているに過ぎませんが、考えてみればGyaOなどもSTBの販売に精を出すよりも、Flashに対応してWiiに乗ってしまえば直ぐにでも200万人のユーザーが対象となるわけです。
また、ニコニコ動画のようなコミュニケーションが発生する機能がTV映像で実現することも仕組みさえ作れば今できてしまうのです。
2015年、テレビは「ニコ動」化する?――NRIが示す未来像 (1/2) – ITmedia News
非常に長文になってしまいましたが、まとめると
・TVにインターネットがつながるということは新たなコンテンツの流通経路ができること。
・そしてその流通経路は既にWiiが先行してつくっており、さらに端末の持ち主以外のサードパーティがビジネス展開可能である状態であること。
これが言いたかったのです。久々に長文書いた。ふう。

生活スタイルとして外出先の動画視聴は浸透するか?

このところ、帰りの電車の中で携帯電話、携帯ゲーム端末、iPodを使って動画を見ている人をよく見かける。意識してみていると行きか帰りのどちらかで1回は見かける。私は地下鉄なので主にPSPやipodを使っている人を多く見かけるけど、周りの人に聞くとワンセグの視聴も最近は多いようだ。
こうした人々はまだまだ少数派なのだろうが、以前に比べると確実に増えている。この携帯動画視聴に関して、更に普及を促しそうな話が出てきているので言及してみる。
まず、携帯電話。
携帯電話で動画を視聴する方法はいくつかある。まず、各キャリアの端末に実装されているi-motionやez-movieなどの動画再生機能。各キャリアごとに動画ファイルの形式が独自にあり、まファイル容量の問題もあって1~2分程度の動画しか再生できないなど制限も多い。
最近ではこれを解決できる形式としてjigPlayerをはじめとしたアプリを使ったストリーミング配信サービスが台頭してきている。話題のQlick.TVやニコニコ動画モバイルなどはこれにあたる。この2サイトはモバイルにもかかわらず、再生時間が非常に長い
そして、新たな可能性として以下のようなニュースも出ている。
Adobe,動画配信用サーバーの次期版「Flash Media Server 3」を発表:ITpro
この記事によるとFlash lite3で携帯向けにも動画配信を行うこともできるとのこと。ドコモの905にはFlash lite3が実装されるというのが大筋の見方であるが、この段階で動画再生機能を開放はしないだろうと思う。HSDPAに移行していくとはいえ、動画視聴によって急激にトラフィックが上がり、設備増強を行うことには各キャリアともに避けたいことで段階的に普及していくことが望ましい。だが、携帯電話での動画視聴ニーズはアプリサービスの状況を見ても非常に高く、将来的には対応していかざるを得ないだろう。
そもそも携帯電話は動画視聴に関しては中途半端だ。
まず、動画ファイルの大きさが制限されており、保存して長時間外部のコンテンツを視聴することができない。ドコモでは10MBまでの動画ファイルを再生できる新端末も出てきているが、動画形式が独自であるがゆえに一般ユーザーがPC場で流通する動画コンテンツをスムーズに携帯電話に取り込むことはでは困難だろう。またアプリによるストリーミングも通信状況に著しく依存してしまい、通勤時などの移動時間に安定して視聴は望めない。
こうした携帯電話の問題点を考えると携帯ゲーム端末とiPodをはじめとした音楽Playerが外出先の動画視聴端末の本命だろう。
実際、PSPで動画を見ている人はかなりの頻度で見かけるようになった。ソニーのスゴ録であればメモリースティックを使って録画したTV番組を容易にPSPで視聴できる。ソニーの独自規格でなければ更に普及も望めるのだが。ちなみにDSでもプレイやんというソフトで動画を視聴することはできるらしいが、既に販売は終わっている模様。
私はゲーム端末にも大きな可能性を感じているものの、やはりiPod touchに期待したい。iPhoneが発表されたときも革新的なユーザーインターフェイスに注目が集まっていたが、私は職業柄、動画を視聴する携帯端末としての完成度に目を見張った。見ようによっては動画を見るための端末といっても過言でないだろう。
hero_overview_20070905.png

WiFiを使ってYouTubeを視聴することもできるようだが、何より映像コンテンツを保存して持ち歩けることが大きい。TVは見なくなったといっても、優先度が下がっただけであり、見たいコンテンツがあれば、移動時間で視聴したいという思いはかなり以前からあった。
動画共有サイトの恩恵で、見たいコンテンツは用意に手に入れられるようになった今、そうしたニーズにこたえられる環境は既に出来上がっている。iTunes用にエンコードできるサービスが山のように出てきている状況を考えると外出先の動画視聴という生活シーンの普及が思った以上に進むのではないか。
その先には本格的な著作権問題への梃子入れが待っているのだろうが。

ニコニコ動画がYouTubeに嫌われた本当の理由。

このエントリーを見てはじめて知ったが
http://shi3z.cocolog-nifty.com/blog/2007/02/post_02f3.html
ニコニコ動画ってsinvieがベースになっていたんだね。私の中で全てがつながった気がする。
ちょうど1年位前に名古屋からsynvie開発者の山本さんが上京されて直接、話を聞く機会があった。あの当時、ちょうどYouTubeがブレイクし始めており、類似の技術の売込みが多々合った状況でsynvieは非常に異色だったと思う。どの技術も動画変換の品質、UIの優秀さをアピールしていたがsynvieは違った。
動画へ突っ込みを入れる機能が訴求ポイントであり、映像の一部分にタギングできる機能もあった。映像そのものよりもテキストデータが重要であると言わんばかりのサービスだった。
これはすごいと直感した。映像にメターデータを紐付けることで検索に対する効果を格段に上げることができるのではないか。動画のメタデータのスタンダードを作れるのではないか。
うまく使ってなにかできないだろうかとビジネスモデルを描いたりしたが、直ぐに会社を動かすには至らなかった。その後、複数の会社から打診があったと聞いていたが、山本さんの意向もあり、この時期、企業がサービスを採用するまでには至らなかったようだ。
synvieのことは残念であったが動画よりメタデータが重要になるという閃きは私の頭の中から消えずにことあるごとにメタデータの重要性を唱えていた。
昨年の4月にもこんなエントリーを書いている。
長くなりそうなので追記に分けて書きます。

続きを読む

メディアのメディアリテラシー

日本図表審査機構 [JGRO]
少し前から話題になっていたこのサイト。
これをやられたらテレビの中の人はたまらんだろうな。こうしたものを見ているとテレビの中の価値観は世間とは大きく異なっているのが良く分かる。
面白さが全てに優先する世界。きっとこれらのグラフを作った人たちは罪悪感なんてかけらもないだろう。彼らは仕事としてデータを面白くしただけなのだ。
だが、インターネットはその行為を抜き出して検証し、共有してしまうメディア。うそが分かった瞬間に炎上してしまうメディアなのだ。このことをテレビの製作現場は一刻も早く認識すべきだ。
ネット VS テレビという構図で物事を語るのはあまり好きではないがテレビはあまりにネットに無関心すぎるのではないだろうか?
まあ、ネット側の人間の他メディアに対する無関心さも目に余るものがあるが。
過渡期ゆえのジレンマなのだろうな。

無料漫画週刊誌コミック・ガンボ

通勤で使う渋谷の歩道橋でに無料誌を配るアルバイト。いつもは素通りするところだが今日は自ら受け取りに行った。
無料漫画週刊誌のコミック・ガンボ。
コミック・ガンボ

ついに漫画もフリーペーパーモデル化か。漫画好きの私としては大歓迎。いっそ、全ての雑誌を無料化して欲しいくらいだけど、ビジネスモデルとして成立つのだろうか?
印刷コストが1冊100円として配布量が10万部だったら1000万円。
配布に掛かるコストは一人のアルバイトが1日3時間程度の労働時間で100部配ると考えると300万円。
流通にかかるコスト、漫画家への原稿料、人件費を考えると1回の雑誌だけで2000万円以上のコストがかかる計算になる。
20社ほどの出稿があるようだが広告モデルで収益の出る状況になるには時間がかかりそうだ。そもそもフリーペーパーのビジネスモデルが成立つのはホットペッパーのようにコンテンツが100%広告だからこそだ。
しかし、その反面、広告の集合体であるが故に出向した広告を実際に購読してもらえる確立は少ない。必要な情報を取得したらゴミ箱行きになる。部数に支えられたビジネスモデルと言える。
それに対して漫画は比較的読んでもらえるという差別要素がある。プロダクトプレイスメントなどの手法も大いに有効だ。ヒット作が生まれたときには大きな広告効果が期待できる。
そして漫画の情報共有サイトとしてSNSを立てたのも注目。
http://www.digima.info/
専門SNSとして非常に面白いテーマ。有料会員制も用意している。携帯との連携も図っており、モバゲーのポイントとアフィリエイトとの交換モデルを取り入れることでサイト単体の収益化も可能ではないだろうか?何しろコンテンツの魅力には事欠かない。勝算は充分あるように思える。
しかし、リクルート辺りがやりそうなモデルを設立間もないベンチャー企業がチャレンジしているのは頭が下がる。デジマの甲斐社長と旧知の同僚と飲んだ帰りに偶然、電車で一緒になって少しお話したことがある。非常に気さくな方で「漫画が好きだから会社を作った」と話していたのが印象的だった。好きこそ物の上手なれって本当だなあ。
漫画好きの一人として応援したい。

RTCカンファレンスvol14に出席

RTCカンファレンスに出席。
http://realtimecontext.com/modules/eguide/event.php?eid=10
FACTA 編集長 阿部重夫氏と売新聞社 論説委員 天日隆彦氏がゲスト、でテーマが「総裁選とアジア外交」。
かなりディープな話が期待できる取り揃えだ。
このテーマは少なからず、無関心ではいられない。マスコミの意見をナマで聞けることは、早々あることではない。
参加してみての感想。
内容は面白かったの一言。ちょっとここでは詳細に触れられない。
印象に残ったのは「日本の若年層の右傾化、ナショナリズムの隆盛」についての彼らの見解。
何においてもインターネットを中心に考えてしまう自分に危うさを自覚しながらも、彼らの口からネット世論についてどういった発言が出るのか注目していた。
しかしながらこちらの思い入れとは裏腹に、特筆する要件とは見ていないようだったのが意外だった。。天日さんはほとんど興味なし、阿部さんはネットの意見があまりに稚拙で信頼には足らないといった感じに見えた。
確かに現在の状況は正に玉石混合。だが、戦後民主主義を丸ごと受け入れていた時代から脱却させたのはネットの功であると信じたい。あー。この話題は別でやるんですよね。
「ブロガー×オーマイニュース『市民メディアの可能性』」
http://www.ohmynews.co.jp/blog/archives/2006/08/post_128.html

既得権益に縛られる通信・放送の在り方

竹中総務相の「通信・放送の在り方に関する懇談会」報告書(案)について民放連がコメントを出している。まあ、予想されたことではあるが民放連はやはりIPマルチキャストには否定的。噛み砕いて言うと
・俺らが作ったコンテンツをIPマルチキャストで流したらビジネスモデルがぶっ壊れる。国が掲げるソフト強化にはならんよ。ヤメロ!
・IPマルチキャストは地域限定を儲けるべきでないって?そんなことしたら地方局の意味がなくなるじゃねーか!だいいち、著作権はどうすんだよ!ヤメロ!
・IPマルチキャストは地デジの放送が2011年までに届かないところだけにしておけ!
・地方局が全国向けに自分のコンテンツをIPマルチキャストで再送信したいだと?そんなもんはストリーミングで細々とやれ!俺らのシマを荒らすな!

ってことですな。要するに。何だかなあ。。。
営利事業である限り権益を守るのは理解できるが時代の変革を妨げるのはやめて欲しい。ユーザーが求めているものと明らかに逆行している。
むしろ新たなビジネスチャンスと捉えてほしい。もっともチャンスを持っているのだから。
元マイクロソフト会長の古川氏が非常に的確な意見を述べられている。状況を理解する上でもわかり易いと思う。必読。
古川亨ブログ
放送・通信の在り方に関する、私見
通信・放送のあり方に関する、私見 その2
通信・放送のあり方に関する、私見 その3
通信・放送のあり方に関する、私見 その4

依然としてTVCMの注目度は高いが・・・

「広告媒体の注目度」に関する調査結果~gooリサーチ~
http://research.goo.ne.jp/Result/000268/
最近、gooリサーチはメディア関連のものが多いね。
個人的にありがたいです。
さて、調査結果をそのまま捉えるとTVCMの効果が依然として圧倒的だ。まあ、現在の広告市場を考えれば当然だろう。
しかしながら徐々に年代が若くなればなるほどPCの広告媒体が高くなり、新聞広告の若年層の接触率の少なさは今後のメディアがどうなるかを如実に物語っている。
特に10代より20代の新聞接触率が少ないのは非常に興味深い。社会人として活動している若い世代は新聞を読まなくなっている傾向が実感できる。
更にバナー広告を見て何らかのアクションを起こす割合が74%はちょっと驚き。
最近は検索連動型広告の注目度が高いが、バナーのインプレッション効果の高さを示すこのデータはインターネットがメディアとして大きく変わりつつあることを露呈している。リーチ重視からもう一歩踏み込んだクリエイティブも既に事例として出ている。こうしたメディア特性の変化に合わせてマーケティング理論を新たに再考する必要性を強く感じる。
特に今年はネット動画配信が更にブレイクする筈。TVでは行えなかった表現が多く出てくるに違いない。

ホーム > メディア論

検索

ページの上部に戻る